THE PRODUCT
Vol. 02
September 9, 2026
Vol.01では、裁断くずを新しい生地に変え、一着の服として完成させるまでの工程を、EDWINの国内生産拠点とともに辿りました。岡山県井原市で仕立てたデニムとチノ、それぞれの生地は、秋田県のEDWIN BASEで縫製され、青森県の工場でパンツへと形づくられ、JEANS M.C.Dでの洗い・加工を経て、一着の服として仕上がります。
Vol.02では、その工程の先に生まれた6型を紹介します。デニムとチノ、共通のバックタックジャケットとパンツという型でありながら、生地の違いによってまったく異なる表情を見せる4型に加え、新たにセルビッジデニムから仕立てた2型も紹介します。それぞれの生地が経てきた背景と、デザインに込められたディテールを、一着ずつ辿ります。
反毛糸が生む、深みのある濃紺
UpcycleLinoデニムは、岡山県井原市の老舗メーカーと共同開発した生地です。裁断の工程でどうしても生まれてしまう、色とりどりの端切れ。それを糸へと紡ぎ直す反毛の技術に、長年デニムと向き合ってきたメーカーの知見を重ね、一枚の生地へと落とし込みました。
インディゴに染めた経糸に、反毛糸を緯糸として織り込むと、白緯のデニムより落ち着いた、深みのある濃紺が生まれます。糸の太さが均一にならないからこそ浮かび上がるネップが、生地に自然な表情を添え、仕上げの強めの毛焼き加工が、その表情を残したまま上品なツヤへと磨き上げます。
01
[UpcycleLino]× SKEWed DENIM Back Tuck Jacket
フロントは装飾を省いたシンプルな仕立てとし、バックのみにアクションプリーツを加えています。反毛糸を含むUpcycleLinoデニムは厚みや張りが一定ではないため、秋田県のEDWIN BASEで一枚ごとに生地の状態を見極めながら、丁寧に縫製しています。衿元には生成りの糸でカンヌキを入れ、SKEWedとUpcycleLinoの名前を重ねたソーバーレーベルを施しました。両ブランドの共同開発であることを示すこのレーベルは、今回の6型すべてに共通しています。
02
[UpcycleLino]× SKEWed DENIM Pants
フロントは比翼仕立て、バックは腰まわりにヨーク切替を入れ、パッチポケットを配したシンプルな仕立てです。裁断した生地は青森県の工場で一本ずつ丁寧にパンツへ縫製し、JEANS M.C.Dで洗い加工を施しています。反毛糸を織り込んだUpcycleLinoデニムは、洗い加工によって糸のムラが強調され、色の濃淡に一本ごとの個体差が生まれます。生成りの糸で入れたカンヌキが、デニムのネイビーにアクセントを添えています。
経糸と反毛糸が織りなす、生成りの表情
岡山県井原市、創業100年を超える老舗メーカーとともに、反毛糸を用いた新たなチノクロスを開発しました。経糸には20番手の未晒し生成綿糸、緯糸には9番手の未晒し生成綿麻の反毛糸を使用し、通年着用できるシーズンレスな素材に仕上げています。左綾組織を経糸3本飛ばしで織ることで綾目がしっかりと立ち、糸ムラによる自然な表情が生まれました。綿100%が一般的なチノクロスに、麻混の反毛糸を用いることで、ヴィンテージのような風合いと、深みのある生成色を表現しています。
03
[UpcycleLino]× SKEWed CHINO Back Tuck Jacket
フロントの装飾を省き、バックのみにアクションプリーツを効かせたシルエットは、デニムのバックタックジャケットと同じ型です。ただし、経糸を3本飛ばしで織る綾組織が立体感のある綾目を生み出しており、生地の表情はデニムとまったく異なります。反毛糸を含むため厚みや張りが一定ではなく、一枚として同じ生地はないからこそ、秋田県のEDWIN BASEの縫い手がその状態を見極めながら一枚ずつ丁寧に縫製しています。縫い上げたのちに製品染めを施すことで、綾目に沿った独特のパッカリングが生まれ、色にも一着ごとの個体差が表れます。生成にはブラック、ダークネイビーには生成りの糸でカンヌキを入れています。
04
[UpcycleLino]× SKEWed CHINO Pants
フロントポケットと後ろ身頃のヨークを一続きにし、脇に縫い目を入れずダーツでシルエットを調整しています。バックにはワークウェアを参考にした角落としのパッチポケットを配し、フロント開きはボタンフライ仕様です。裁断した生地は青森県の工場の職人が一本ずつ丁寧にパンツへ縫製し、JEANS M.C.Dで製品染めを施しています。製品染めによる綾目のふっくらとした風合いや色の個体差、カンヌキの糸色は、ジャケットと同様です。
旧式織機が生む、柔らかな凹凸
糸を紡ぐ段階で本来は取り除かれてしまう部分を、あえて一緒に紡ぐことで、自然なネップを宿した経糸が生まれます。緯糸には反毛リネンを合わせ、セルビッジデニムとして新たに開発しました。織りは岡山で、染めは広島県備後産地で手掛けています。現代の織機よりもゆっくりとした速度で稼働する旧式の織機で織り上げることで、独特の凹凸と織りムラが生まれ、穿き始めから馴染みやすく、穿きこむほどにさらに柔らかくなっていく生地に仕上がりました。染め、織り、整理加工までを日本国内でおこなう、メイド・イン・ジャパンの生地です。
05
COMING SOON
[UpcycleLino]× SKEWed Selvage DENIM No Collar Jacket
衿をつくらず、フラットな印象に仕立てたノーカラージャケットです。裾に通したドローコードを絞ることで、シルエットに立体感を持たせることができます。旧式の織機でゆっくりと織り上げた生地は、凹凸や織りムラの出方が一枚ごとに異なるため、裁断・縫製の際にはその表情を見極めながら一着ずつ仕立てています。
06
COMING SOON
[UpcycleLino]× SKEWed Selvage DENIM Curve Pants
フロントに入れた切り替え線をカーブさせ、丸みのある柔らかいシルエットに仕上げたパンツです。フロントのラインを邪魔しないゴムバックギャザー仕様でフィット感を高め、ベルトループでウエスト位置を固定できます。旧式の織機でゆっくりと織り上げた生地は、凹凸や織りムラの出方が一枚ごとに異なるため、裁断・縫製の際にはその表情を見極めながら一本ずつ仕立てています。デニムのネイビーに、生成りの糸で入れたカンヌキがアクセントとなっています。
裁断くずから、いくつもの表情が生まれる
デニムとチノ、共通のバックタックジャケットとパンツという型でありながら、そこに表れる表情は生地によってまったく異なる4型に、セルビッジデニムから新たに仕立てたノーカラージャケットとカーブパンツを加え、全6型となりました。型も、生地も、たどってきた背景もそれぞれに異なりながら、裁断くずから生まれた反毛糸の個性と、EDWINの生産拠点が積み重ねてきた縫製・加工の技術という、同じふたつの要素が重なることで、これらの服は完成しました。
- STYLINGYuriko E
- PHOTOGRAPHSReiko Toyama
- HAIRNori Takabayashi
- MAKESuzuki
- MODELHannah Thatchir (BRAVO)
- MODELSungha Park (WEST)
SPECIAL THANKS
EDWIN BASE / JEANS M.C.D